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あな恐ろしや
T田です。
ある日、日も落ち、会社を出たE口氏と私T田。
「E口さん、なんかこう、喉がひくひくするねえ、喉が。」
「え、そうですか? 僕は特にひくひくはしませんが。」
「そりゃあなた、若いからかもしれないが、私はひくひくしていてねえ。
 こりゃいかん、ひくひくどころかひりひりしてきた。
 危ない、事態は緊急性を帯びてきた、
取敢えず、そこの焼鳥屋で調整しよう、
あ、そうそう、安い、いつものとこ・・・。」
私T田は自らの喉の「ひりひり」を治癒すべく、
率先して地下1階にある焼鳥屋への階段をそそくさと下ります。
「まったく・・・」
と顔に書いてあるE口氏は、苦笑しつつも後に続いて階段を下ります。

実はこの店、最初に入った時に、
「あれ、これ、頼んでないよ、他所のお客さんのじゃない?」
「あ、オーダーをダブって通しちゃったみたいなので、どうぞ、召上って下さい。」
おお、素晴しいではないか!
ならば助さん、格さん、E口さん、頂きましょうか!
(注:その場に助さん、格さんはおりませんでした、念のため)
ご満悦で串物を頂いているうちに、
「痛て! お、なんだこりゃ?
 E口さん、縦の串のほかに、焼け焦げた串の先端がもう一本、横に入ってたよ!」
「危ないですね、そりゃ。」
「うん、ひどいな、でもただで一品もらっちゃったしね、何だかね。」
勘定を済まし、帰り際に、
「お兄さん、さっきの串物さあ、横にも焼け焦げた串の先が入ってたよ、
 気をつけないと危ないよ。」
口中、痛い痛いと思いつつ、
サービス一皿の御恩にすっかり物分りの良いおじさんとなって、
店を後にしたのでした。

閑話休題、さて喉ひりひりの私T田と苦笑のE口氏、席につくなり、
「あ、お姉さん、取敢えず、生ね、冷たいの持ってきて、
 喉がひりひりしちゃってるから急いでね、
 あと早いところで枝豆と冷奴、
 またおいおいね、とにかく冷たいの、急いでね!」
生ビールをググッ、んぐんぐんぐ・・・、ぷはー!
で、冷やしトマトなんぞも追加しつつ、
「もう、ビールはいいから、E口さん、お酒はどこに出てますかなっと。」
「メニューのここです、なんだか焼酎ばっかりで、あんまりパッとしませんねえ。」
「うん、チェーン系なのかな、ここ。
 お、こんなのがあるよ、珍しいから飲んでみましょうかね?」
「それ、面白いですね、どんなですかね。」
と、選んだのが伏見の大手某蔵元の大吟醸。
「これが最後の1本ですよ。」
なんぞと勿体つけてお運びの女の子が持ってきてくれた一合壜。
楽しみにキャップをねじって、とくとくとく。
良き酒であれば、注いだ時から立ち昇る芳香がない・・・、
あれ? と思いつつも、
「じゃ、まま、頂きましょうかね。」
杯を口元に運ぶと、吟醸香とは明らかに違う妙な香り。
嫌な予感を抱きつつ、口に含むと・・・、
よぎった言葉は、松田優作ではありませんが、
「なんじゃ、こりゃ!」
E口さんも、
「うわ、これ、完全に老香(ひねか)ですよ!」

飲食何でも安いその店では、1本八百円也の最高級酒、
売れ残って変質していたのでしょうか?
いえいえ、製造年月日を見ても許容範囲。
とすると、どうも冷蔵等の品質管理が出鱈目だったとしか考えられません。
取り扱う酒のうち、最も高い酒の最後の1本が売れて、
店は整理もついて嬉しかったことでしょう。

蔵元が精魂込めて、どんなに美味しいお酒を作り、飲み手に向けて送り出しても、
最終消費者の口に入るまでの管理がきちんと為されていなければ、
いかなる名酒も喉元通らぬひねた代物に変わってしまいます。
お酒にかかわる全てのステップの方々が、
「美味しいお酒を提供しよう」
というポリシーを一貫してもつ必要性を改めて感じた夜でした。
お酒の品質管理の不備は、横にも入っていた串より余程の大問題。
あれ以来、いくら喉がひくひく、ひりひりしても、
地下のあの店に続く階段を下りたことはありません。
今後も二度と下りることはないでしょう。
6月17日 日本酒フェア 報告
UPが遅くなってしまいました。
先月の日本酒フェアのレポート(by E口)です。

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こんにちは、青レンジャーこと、見習隊員E口です。

先日当ブログ内でご案内いたしました日本酒フェア
去る6月17日、池袋のサンシャインシティにて開催されました。
今年で3回目の開催となる日本最大級の日本酒のイベントです。

今回私に与えられた使命は、取材活動。
仕事の一環として気を引き締めていたのは入り口までのことで、
私にとって日本酒というのは、
会場を後にする頃には表情とともに心持ちまで骨抜きにされる強敵でした。
2009日本酒フェア 会場風景

さて、今回の日本酒フェアは沖縄と鹿児島を除く45都道府県の酒造組合と4団体が参加。
会場はまっすぐ歩くのが困難なほどで
(なぜか会場を出てからもまっすぐは歩けなくなっていましたが、、、)、
造り手側と消費者側のトレンドが垣間見えるような賑わいです。
各ブースとも趣向が凝らされた造りがなされており、
居酒屋やバーを模したもの等、
お酒を一層楽しんでいただくための演出にも力が入れられていました。
2009日本酒フェア 各県ブース2009日本酒フェア ブース風景


各ブースには県内の蔵元を代表して数名の方が接客にあたります。
当然、他の蔵元のお酒についても説明されるわけですが、
蔵元の視点でニュートラルな評価を聞くことができ、
かなり新鮮な体験ができます。


また、根っからの日本酒好きの方はもとより、
私のような日本酒を呑んで甘い・辛いとしか表現できないド素人に対しても、
分かり易く丁寧なご説明をいただけることもあり、
日本酒にご興味を持ち始めた方にとっても
自分に合うお酒を探す最適な機会となります。

飲んで楽しむだけでなく、お酒についての知見も深められるなんて、
入場料3000円でこの内容、
あまりの充実振りに思わず取材そっちのけ、、
ではなくお酒の香りしか記憶に残、、
でもなく、取材活動に熱がはいりました。

とにかく、こうした性別・年齢問わず様々な層の方に日本酒をお試しいただく場というのは
参加蔵元にとっても貴重なもので出展者、来場者双方に有意義なイベントといえます。
特に、若い女性の方や海外の方などの来場者も多く見られて
日本酒の新たな市場性も感じられ、
簡単なマーケティングなんかもできてしまうんではないかと思ったほどです。
実際、お酒のラベルやボトルのデザイン等、
若い方を意識したと思われるものも多く、
マーケットの拡がりを意識した展開が窺えました。

さて、我が日本酒ライスパワーネットワークは、
昨年好評いただいたこともありブースを2倍に拡張。
さらに多くのお客様にお試しいただくべく、
学生日本酒の会の方々にご協力を要請。
会場から人足が絶えることがないほどの盛況で、
午後はご協力いただいた学生さんたちもフル稼働で接客にあたっていました。
2009日本酒フェア SRNブース

今回ご用意したのは、
一ノ蔵 すず音 米米酒 ひめぜんドライ・スイート
一宮酒造 薔薇酒
神戸酒心館 あわ咲き」 米米酒
橘倉酒造 「たまゆら」
武重本家酒造「五五九」 米米酒
花の舞酒造 ちょびっと乾杯(メロン味)」、
勇心酒造 リセ・ノワール の11種。

日本酒の新しいあり方を学生の新鮮な感性で伝えるというコンセプトが
あったのかなかったのかは分かりませんが、
難しい言葉ではなく自分の言葉で説明することで、
「どんな場面で飲むのが良いか」、「どういった食事に合うか」といったことを、
お試しいただいた方と一緒に解釈していくというやり取りが生まれるなど、
とても有意義な試みになったことは間違いなさそうです。

一口で美味しいと感じる方、
伝統日本酒とのギャップから違和感を持つ方、様々おられますが、
一様に足を止め、この不思議なお酒に考えをめぐらせているご様子でした。

日本酒から外れない製法でありながら、新しい飲み物として成立させる。
伝統的な日本酒のブースが多い中ご好評をいただけたのは、
この完成度の高さがあってこそではないかと思いますし、
勧める側としても自信を持ってご提供できるのだと改めて実感いたしました。

いささか歯が浮くようなコメントを思い浮かべながら、
我らT田、W原に目をやると、
学生に遅れをとることなく、
普段の仕事ぶりからは想像できないほどの機敏さを見せています。
T田にいたっては酒を浴びたかのような汗をかきながら走り回っておりました。

飲食店、小売業の方からの問合せも多く、
T田、W原の目の前で紹介した商品が広がっていくことを実感し、
親鳥が巣立つ小鳥を見守るような心境であったかどうかは分かりませんが、
励みになっていたことは確かな様子。

閉会ギリギリ、というよりも閉会時間になってもお立ち寄りいただく方が続き、
気が付けば周りのブースは撤収準備を進めておられました。
会場を後にする来場者の方々が、
皆笑顔であったのはとても印象的でした。

「学生日本酒の会」の皆さんには
後片付けもテキパキこなしていただき、
来年は丸投げ、ではなく今後もお互いに有意義な関係性を築けていけることを強く実感いたしました。

最後に、ご来場いただいた皆様ありがとうございました。
ご参加の関係者の皆様、お疲れ様でございました。
末筆ながら、御礼申し上げます。
寄稿 6月12日 ライスパワーの会
今回は、6月12日開催のライスパワーの会に参加くださった、
学生日本酒の会のT中君から、寄稿していただきました。
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はじめまして、学生日本酒の会顧問のT中と申します。
学生日本酒の会は去年の5月に
「日本酒仲間を増やしたい」という思いから立ち上げられ、
現在では「若者に日本酒を」というコンセプトのもと活動しています。
SRNと学生日本酒の会との関係は
去年7月の試飲会から始まります。
当時、運営メンバーは私を含め2人。
どうすれば日本酒好きの仲間を増やすことができるかと頭を抱えていたところ、
米米酒をはじめとする日本酒系ソフト酒に出会い、
「このお酒を入り口に日本酒を広めたい」と
SRNの方に話を持ちかけたのが始まりです。
それ以来、イベントに幾度となく協賛いただき
学生日本酒の会を育てていただきました。

この度(6月12日)、
当会が非常にお世話になっております日本酒ライスパワー・ネットワークさん主催のイベント、
「第3回 諸国の美酒と肴を楽しむライスパワーの会」に参加させていただきました。

会場に入るとウェルカムドリンクにおなじみの「米米酒」が登場。
味覚的にも果物のような風味を持つアルコール度数7%のお酒で、
ただ飲みやすいというだけではなく体にも優しいお酒です。

宴の始まりは、以前座談会でもお世話になった神戸酒心館の安福社長が。
第3回 ライスパワーの会 安福社長挨拶

テーブルには今回の参加蔵元のお酒5種類が。もちろん全種類楽しみました!!

一ノ蔵(宮城県)の特別純米生酒「ひゃっこい」
一ノ蔵 特別純米生酒 ひゃっこい

香りがよく、口中にマイルドな味わいが広がります。とても飲みやすいお酒です。

橘倉酒造(長野県)の菊秀 純米酒
橘倉酒造 菊秀 純米酒
酸味がやや強いが、バランスの取れた味わいが特徴。


花の舞酒造(静岡県)の純米花ラベル
花の舞酒造 純米花ラベル
純米酒らしい優しくふっくらとした味と香り。
さらっとした甘みがとても飲みやすく、食中酒に最適。

本田商店(兵庫県)の「特別純米 龍力 黒ひげ」
やや辛口で、日本酒らしい広がりがある。

一宮酒造(島根県)の石見銀山 純米吟醸
石見銀山ならではのフルーティで芳醇な味わい。

今回は、一流ホテルのコース料理!!
ということでどれもお酒に合いますね。
最初に用意されていた各蔵元の名産品なんかまさに「酒好き」のための料理です。
やっぱり酒どころでは、それに見合った料理もおいしいんですかね・・・

ある程度お酒と料理を楽しんだら、
現日本酒の会会長と各蔵コーナーに学生日本酒の会をアピール。
ちゃっかり社会人部門和・美酒楽のほうも忘れずに(笑)

一ノ蔵さんのコーナーでは、
なかなか入手困難なお酒「花めくすず音」を試飲。
日本酒の会では、すっかりおなじみの「すず音」に黒豆と天然色素を加えた、淡いピンク色のお酒です。
これは、間違いなく女性受けしますね。

橘倉酒造さんでは
以前埼玉アリーナで行われた「関東信越利き酒会」でも試飲した「たまゆら」を。
低アルコール酒っぽい甘さが少なく、
やや酸味のある純米発泡酒です。

ほかにも、今回同席した方が偶然にも神奈川大学の教授だったり、
ソムリエの資格を持つ方だったり・・・
ぜひ若者に「学生日本酒の会を」と猛アピールしておきました。
あいさつ回りを終えたら後はひたすらお酒を楽しみました(笑)

今回の会のすごいところは、アトラクションと抽選会です。
アトラクションでは、津軽三味線の演奏者である岡田修氏による演奏がありました。
岡田さんは、全国大会優勝経験やアルバムも出されている有名な方。
お酒を楽しみながら三味線の演奏も聴けちゃうなんて、乙ですよね。
第3回 ライスパワーの会 岡田修氏

そして参加者の注目を最も集めた抽選会!!
番号を呼ばれた当選者が各テーブルから大声で名乗りを。
自分たちのテーブルからも4名の当選者が(身内から2名)!!
もちろん自分も!!と最後まで待ち続けていたんですが・・・
今回は運がなかったようです。
きっとどこかでなにかいいことがあるはず・・・

2時間という短い時間でしたが、
内容がほんとに濃くてとても楽しめました。
SRNの皆さんをはじめ、各蔵元の皆さん本当にありがとうございました!!
嘉美心・純米大吟醸
T田です。
6月のある土曜日、むむ、今日も蒸すねえ・・・。
お、そんな日にも我が家の冷蔵庫には大好物、
嘉美心酒造(岡山県)の純米大吟醸が冷えていたのです。
嘉美心 純米大吟醸

しかし折角の美酒、仲良しといただくか、
と、高校時代からの友人宅に電話、
「あら、T田さん、今日はなに?」
「あ、奥さん? 岡山の美味しいのを1本と到来物の京都の昆布を持って行くからさあ」
「あら、喜ぶわよ。私はこれから出かけて、夕方には戻ってくるから、早目に来て飲んでてよ」
はい、左様で、と早々にお邪魔したのは、まだ日も高き水無月の夕。
(ところで梅雨の6月が水無月とはこれ如何に?)

家から保冷材をあて、保冷の手提げマイバッグで持参した「嘉美心・純米大吟醸」、
おお、確り冷えておられる、宜しく、嬉しく、ではではと・・・。
大振りな杯にトクトク、まずは頂戴いたしましょう!
口元に持っていった杯からは既に馥郁たる香りが立ち上り、
さて口に含むと、
むむ、華やかな切れのある甘み、蔵元称するところの旨味が爽やかに広がり、
口中から鼻腔にはこれまた華やかな吟醸香が再度立ち上る。

「これは何とも! Tやん、美味いのを持ってきてくれたねえ。」
「へへ、いつものことで、と言いたいところだが、
持ってきたこっちが言うのもなんだけども、今日のはまた格別、
じめじめ蒸し蒸しする梅雨の気配を一気に和らげて下さる。」
とか何とか言い言い、これまた持参の京都雲月「小松こんぶ」を肴にトクトク、トクトク。
山椒をきかせたお上品な塩昆布を一摘み口に放り込み、
「嘉美心・純米大吟醸」を軽く流し込む。
その相性たるや、もう完璧!!

で、またトクトク、トクトク、トクトク・・・。
「ありゃりゃ、Tやん、無くなっちゃったよ、こりゃ弱ったねえ。」
「ん、駄目だよ、そりゃ。
奥さんにも一口と思ってたのに、旦那のあんたが気にかけとかなきゃ駄目だろうよ。」
「なにを仰るT田さん、あんたがトクトク、トクトク注ぐのがいけない。」
「なにを! 注がれりゃ、飲んじまうそっちがいけない!」

いやいや、美味しいから飲み、飲むから注ぐ、
これだけのお酒、全日空ファーストクラスで期間限定で提供された逸品、
一旦封を切ったら無くならないわけがありません。
と、胃の腑に納めた二人は納得ですが、
治まらないのは帰宅して空になった瓶を目にした奥さん。
「美味しかったことは、もう十分に分かった。
 しかし、その美味しいお酒がなぜ残っていないの?
 いや、美味しいお酒だからこそ、何故残しておいてくれなかったのよ?」
ただただ申し訳ござらぬ、平に平に、と口先で詫びつつも、
「飲んだもの勝ちよ・・・」と呟く2人であった。

福助

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